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Projectとは

Welcome to PEP!

はじめに

このプログラムでは、学生の皆さんそれぞれが、自分の興味・関心に基づく「プロジェクト(Project)」を立ち上げ、それを実施します。プロジェクトの成果はプレゼンテーションという形で英語で行い、世界に向けて発信します。Project 1から、Project 2、Project 3・・・と進んでいきますが、この本質は全く変わりません。皆さん自身のプロジェクトを果敢にそして自由に行い、それを英語でグローバルに発信しましょう!

1. プロジェクト(Project)とは何でしょう?

プロジェクト発信型英語プログラム(Project-based English Program: 通称PEP)」における、何と言っても最大のキーワードは「プロジェクト(Project)」です。プロジェクトと聞くと皆さんはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか? おそらく多くの皆さんが、「課題」であったり、「何か短期間に取り組むテーマ」という意味で「プロジェクト」という言葉を耳にしたことを挙げると思います。実際に辞書を見ても、日英共にそういった意味があります。以前は「◯◯計画」と言っていたものを、最近は「◯◯プロジェクト」と言い換えたりする例もありますし、この意味でのプロジェクトの使い方には馴染みがあると思います。その他にも英語でProjectと言うと、建物を建てたり、都市の開発を行ったりする際に、それを特にProjectと称することもあります。また皆さんが企業や研究所に就職した際、特定の事業内容や期間の決まった取り組みを指して「プロジェクト」と呼ぶこともあり、「今取り組んでいるプロジェクトは・・・」という話をすることもあるでしょう。

もちろんこういった意味も「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」におけるプロジェクトは含みます。しかしながら、皆さんがこれから取り組むプロジェクトにはもっと広い意味を込めました。プロジェクトとは、皆さんが自分の興味・関心に基づいて取り組んだり、考えたりするありとあらゆる(森羅万象)ことを指すことができます。一生をかけて取り組むこと、生き甲斐として挑戦すること、自分だけでなく、自分が死んでも次の世代にも引き継ぎたいと思っていることもプロジェクトにすることができます。つまり、必ずしも「プロジェクト=時限的なもの(期間が定められているもの)」という解釈は必要ありません。

かつてフランスの哲学者のサルトル(Jean-Paul Charles Aymard Sartre 1905-1980)は、「人間は・・・第一に主体的にみずからを生きる投企(とうき)なのである」と述べました。投企とはまさに英語でいうところのProjectであり、「未来に向かって自らを投げる」ことを意味します。これは実存主義を主張する彼の哲学の核心をなすキーワードの一つです。また、アメリカの教育学者であるキルパトリック(William Heard Kilpatrick, 1871-1965)は、プロジェクトを「社会的環境において展開される専心的目的的活動(wholehearted purposeful activity in a social environment)と定義し、これを「価値ある生活(worthy life)」の構成単位としました。また目的的活動(purposeful activity)である「プロジェクト」と等置されたその活動は、「全霊を傾けた(wholesouledness)」、「継続する傾向性(tendency to lead on)」、「多様性(variety)」という3つの条件を満たすと主張しました。

このように、広いプロジェクトの解釈、つまり「広義のプロジェクト」論では、プロジェクトがかなり幅広い捉え方ができることが理解できると思います。「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」も、この「広義のプロジェクト」というスタンスを取っています。そして言うまでもありませんが、こうしたプロジェクトの定義に正解もなければ間違いもありません。プロジェクトに実際に取り組みながら皆さん自身で、「プロジェクトとは何か」、考えてみて下さい。

2. プロジェクトには終わりもなければ満点もありません

皆さんは「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」での取り組みを通して、様々な機会を得、多くのチャレンジを行うと思います。プロジェクトが時間軸で進むにつれて、取り扱うスキルや期待される水準は異なってきます。しかしながら、プロジェクトの本質である、「自分の興味・関心に基づきプロジェクトを立ち上げ実行し、英語で発信する」という「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」の型(プロトタイプ)は一切変わりません。ですから、皆さんそれぞれの興味、関心を大切にして下さい。理想的には、それを自分の仕事や、人生をかけて取り組む内容に昇華させて下さい。授業のためにプロジェクトを立ち上げるのではなく、自分の人生を、生活をプロジェクトのコンテンツにして下さい。「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」は英語プログラムです。必修の英語カリキュラムとして履修が義務付けられています。したがって、皆さんが英語の能力を高めることはもちろん期待します。しかし、誤解しないでもらいたいのは、プロジェクトは英語学習のための手段ではないということです。皆さんにはグローバル社会で、自分の好きなこと、興味のあることで縦横無尽にプロジェクトを立ち上げ、時に世界中の仲間と協働し、それを人々の役に立ててもらいたいと本気で思っています。そして「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」において、その第一歩を踏み出してもらいたいと思っています。英語でプロジェクトを発信する理由は、グローバル社会で最も使われている主要言語は英語だからです。それ以上でも以下でもありません。つまり、「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」の第一の目的は、皆さんに(英語で)プロジェクトができるようになってもらいたいこと、これに尽きます。そして結果的に、もしくは副産物的にとも言いますが、気づいてみたら英語ができるようになっている、これが目指す姿です。詰め込み式の学習とは違って、「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」では、これまでとは違った形、リサーチやプレゼンテーションの活動のなかで多量の英語を読み、書き、話し、聞きます。これは皆さんが持っている英語力を高め、知識として眠っていたものを使えるようにします。しかしあくまでこれは主目的ではありません。これが「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」がいわゆるこれまでの「コンテンツ・ベースド」型の英語教授法とは一線を画す所以です。

皆さんが取り組むプロジェクトは、繰り返しになりますが、皆さんの興味、関心に基づきます。したがって、一つとして同じプロジェクトは存在しません。また皆さん自身も年齢や経験を重ねることでプロジェクトの内容が変化することもあるでしょう。つまり、どのプロジェクトが最も良いとか、このプロジェクトは満点で、これ以上改善の余地はない、ということは「ありえません」。時間的な制約で、中間、最終発表を行うことになりますが、しかしそれは皆さんのプロジェクトが「終わる」ことを意味するものでは決してないことを理解して下さい。ネバー・エンディング・プロジェクト、これこそがプロジェクトの醍醐味です。

3.「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」の主役は間違いなく皆さん自身です!

プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」では、皆さんがプロジェクトを立ち上げ、実行し、それを英語で効果的にプレゼンテーションできるための様々な「スキル」を、実際のプロジェクトの経験を通して体系的に学ぶことができるようになっています。しかし、こうしたものは全て、皆さんのプロジェクトという「コンテンツ(中身)」があって初めて機能します。つまり、料理の道具や料理法はいくらでも準備しますが、肝心の皆さんが何を料理するのか、という「中身・内容」がなければ全く意味をなさないということです。

この意味で、「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」の主役は、間違いなく皆さんです。教員は、アドバイザーであったり、ファシリテーターという、あくまで影の役割に徹します。なぜなら、教員が皆さんのプロジェクトを実行するわけではないからです。教員は確かに経験や一定の知識を持ち、皆さんのプロジェクトの内容にも熟知している場合があると思います。しかし、皆さんが本当に興味があること、関心があること、調べてみたいこと、気になること、問題だと感じていることについて、当たり前ですが、一番そのことに精通しているのは皆さん自身以外にいません。どうか、自分と、自分がプロジェクトとして取り組む内容に自身を持って、堂々と挑戦してもらいたいと思います。

別の言葉でまとめます。「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」は、カリキュラムを通して、式次第を提供し、取り組みの「型」や「枠組み」を提示します。そこに中身を埋め込んでいくのは皆さん自身のコンテンツです。「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」の履修が、皆さんが持つ潜在的な可能性を可能な限り高められる良い機会になることを願っています。

4. 「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」で行う「プレゼンテーション(発表)」と「プロジェクト/プレゼンテーション・スキル」

プレゼンテーションとは、「発表という行為を通して、相手の認識を変える」ことです。自分が説明することで、相手が理解してくれたり、納得してくれたり、上手くいけば反対だった意見を賛成に変えてくれたりできるわけです。こちらがある情報を提供し、相手がその情報を得ることで知識が増えるというのも、一種の「相手の認識を変える」行為です。これがビジネスの分野になれば、プレゼンテーションは一種の「売り込み」であり、これによって相手が「物を買う」、すなわち「売り上げにつながる」わけです。この意味で考えるならば、プレゼンテーションをすることで、「確かにそういう考えもあるな」、「100%納得はできないし、同意もできないが、(少しは)興味が持てたな」といかに相手に思ってもらえるかが重要なわけです。自分がいくら◯◯が大好きだ、◯◯はすごいんだ、と語ってみたところで、それが相手の認識を変えない限り、「ふーん」、「だから何?」となってしまい、プレゼンテーションとしては失敗に終わってしまいます。「だから何?」を英語で言うと、そのままなのですが「So what?」となり、これはかなりきつい言い方です。

自分のプレゼンテーションには聞く価値(意味/意義)がある、聞いておいて損はない、とオーディエンスに思ってもらうにはどうしたら良いでしょうか。もっと言えば、どうしたら「独りよがり」と思われないプレゼンテーションができるのか、ポイントは、自分の発表内容に可能な限り客観性を持たせることです。つまり、自分だけがそう思っているわけではないという「データ」をいかに示すことができるのか、そうした「エビデンス(証拠)」をできるだけ準備するがとても重要になります。「△△が好きだ、だからすごいと思う」、ではなく、「△△は自分も好きだが、□□のランキングで◯位にランクインしている。また著名な☆☆も次のように評価している・・・」など、なるべく客観的なエビデンスを多く用意することで、結果的に自分の主張に説得力が増します。もちろん主観的な評価や価値判断もあって構いませんし、そういった「熱意」も時には大きく物を言います。相手を動かすわけです。そしてもともとのプロジェクトのモチベーションとして、「好きだから取り組む」、「興味があるから調べる」で全く構わないのですが、プレゼンテーションとして考える際、相手が納得しやすいような「ストーリー」をいかに構築できるか、そのためにエビデンスをいかに用意できるかは大変重要な要素です。

5. その他

プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」では、個人発表の他に、グループ内個人発表や、ペアでの発表、その他のプレゼンテーションの機会があると思います。「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」では「プレゼンテーション/発表/発信」は避けては通れません。全員が必ず行いますし、もともとこれらが不得意であっても、全員ができるようになります。そしてこうしたプレゼンテーションの技術は、大学はもとより、社会に出てからますます必要とされる能力になります。「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」を受講する皆さんは、こうしたプレゼンテーションのスキルをしかも英語で挑戦しているわけですから、その後の人生の様々な場面で必ず役に立ちます。授業だからとか、課題だからといって「やらされている」と捉えるのではなく、前向きに、そして積極的に取り組むことで、思う存分プレゼンテーションの技術を高めてもらいたいと思います。